新型インフルエンザって何?
新聞・テレビ等で頻繁に報道されている「新型インフルエンザ」。今、世界中で危機が叫ばれている、多数の死者が発生するだろうと言われているインフルエンザです。
「新型インフルエンザ」は、専門家の間では"確実に"発生するといわれ、もはや「起こるかどうか」の議論ではなく「いつ起こるか」というタイミングだけの問題になっているとのこと。
その際の死者は、日本だけでも想定64万人という厚生労働省の試算がありますが、実際の数字はさらに上回る可能性が高いそうです。
鳥インフルエンザと新型インフルエンザの関係
頻繁にニュースで「発生」との報道がされているのは「鳥インフルエンザ」です。渡り鳥などから家畜の鶏が感染し、日本はじめアジア各国で数万羽単位の鶏が処分されています。
今流行している「鳥インフルエンザ」は強毒型の「H5N1型」で、非常に高い確率で感染した鶏を死に至らしめています。
その強毒型「H5N1型」の「鳥インフルエンザ」が、
インドネシアなど一部の国で、「鳥→人」への感染をしています。
このウィルスに感染した人の致死率は、
2008年6月時点で「60%以上」と非常に高い数値です。
現在はまだ、鳥インフルエンザウイルスに感染した鶏と密接に接触していた人たちの「鶏→人」感染しか確認されていませんが、このウィルスが変異し、「人→人」へと感染するようになると、いっきに、国境を越えて世界規模で、爆発的に感染が広がります。
それが「新型インフルエンザ」であり、「パンデミック(世界的流行)」です。
死者4~8000万人をだした「スペインかぜ」は弱毒型だった!
過去にもいわゆる「新型インフルエンザ」は発生しています。
映画や文学作品にもよく登場する「スペインかぜ」は、1918年に世界中で多数の死者をだしました。
1918年 | スペインかぜ | 弱毒型(致死率2%) | 死者4~8000万人 |
1968年 | 香港かぜ | ─ | 死者100万人 |
?年 | 新型インフルエンザ | 強毒型? (鳥→人感染で60%以上) | 死者?万人 |
※死者数は多説あり/スペインかぜによる死者数は「2~4000万人」「4~6000万人」などとも言われています
ここで注目したいのは、世界で数千万人という死者数をだした「スペインかぜ」でも
致死率2%の「弱毒型」だったという事実
です。
今「人→人」感染が危惧されている「H5N1型鳥インフルエンザ」は強毒型。
(鶏などが感染した場合、弱毒型だと卵の生みが悪くなる程度だが、強毒型の場合、多臓器不全により死に至る)
実際にインドネシアなどでこの鳥インフルエンザに感染した人は、
致死率60%以上(2008年6月時点)
という高確率で死に至っています。
「H5N1型鳥インフルエンザ」のウイルスの遺伝子が変異して「人→人」感染が始まった場合、過去の新型インフルエンザとは比べモノにならない被害をもたらす可能性が高いのです。
一度発生したら瞬く間に世界中で大流行
もちろん、他にも「スペインかぜ」時代と現代には多くの違いがあります。
- 都市部への人口密集度が高まっている
- 飛行機・船・鉄道&自動車などにより国境越えての人の往来が活発
- 大都市では電車・地下鉄によって通勤している人が多い
どこかで新型インフルエンザが発生したら、
「あっ」という間に全世界に広がります。つまり・・・
「発生してから対策」では確実に遅い
のです。
ちなみに、厚生労働省が発表している「想定死者数、最大64万人」という数字は、感染者が3200万人で「致死率2%」だった場合という数字です。これは弱毒型の「スペインかぜ」をもとにした数字で、他国と比べても低めの見積もり値であり、現在、この数値の見直しが検討されています。
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