新型インフルエンザが人にとって脅威なのは「誰も免疫をもっていない」ため、一度発生すると、瞬く間に世界中に広がってしまうということです。

パンデミック（pandemic）とは、
「（感染症による）世界的流行」という意味です。

WHO（世界保健機構）では、新型インフルエンザの警戒レベルを下記のように区分して、各フェーズでの的確な対策を呼び掛けています。

パンデミック間期 ─動物間に新しい亜型ウイルスが存在するがヒト感染はない	ヒト感染のリスクは低い	１
	ヒト感染のリスクはより高い	２
パンデミックアラート期 ─新しい亜型ウイルスによるヒト感染発生	ヒト─ヒト感染は無いか、または極めて限定されている	３
	ヒト─ヒト感染が増加していることの証拠がある	４
	かなりの数のヒト─ヒト感染があることの証拠がある	５
パンデミック期	効率よく持続したヒト─ヒト感染が確立	６

現在は、「フェーズ３」の段階です。

具体的に対策を考える際には、
このWHOのフェーズ区分より、国や自治体の区分のほうがわかりやすいと思います。

●東京都「東京都の新型インフルエンザ対策について」

パンデミックが発生したらいっきに世界中に感染が広がる

交通機関の発達や都市部への人口集中、感染力の強さゆえ、
ひとたび「人─人」感染が始まれば、１週間といった短期間で世界に感染が広がり、パンデミックとなることが予想されています。

パンデミック発生後に対策を練ったのでは初期の感染拡大を防ぐことはできず、また社会全体がパニックになります。

「新型インフルエンザ発生！」との報道があった際、
すみやかに外出自粛できる体制を国や自治体、企業、家庭が作れるか。

これによって、感染拡大のスピードは大きく変わりますし、
被害を抑えることもできます。

私たち個人・家庭での目標としては、「新型インフルエンザが発生した可能性あり」という報道があったその瞬間から、必要最小限の外出以外は抑え、あらかじめ備蓄しておいた食料と日用品を消費しながら、流行初期・ピーク期を無事乗り切ることです。